酒と精神病

 

 

この世で精神病の人間と相性の悪いものは?、と聞かれたら私は「酒」と答える。

 

心が不健康な上に気を紛らわす趣味も、娯楽を得る財もない人間は、酒かあるいは精神薬に縋ることになる。

私は精神病で、精神薬と睡眠導入剤なら医師から処方されて持ち合わせている。

 

なんとなく、わけもなく、寂しく孤独で辛い夜にこんな自分を救える人間っているのだろうか?と考えた時に、そんな人間などこの世には居ないということを再度深く認識する。

 

結局私は孤独を愛しているし、人間を求めてもいないのかもしれない。

……そう思い込もうとしているだけで、あるいはその逆なのかも。

本質で私は人から愛して貰えないことを理解しているから、もう色々と諦めている。

 

夜独りの時間が出来たら色々なことを考えに考える。

考えないほうが幸せでいられることも、ひたすらに考える。

蜘蛛の巣状にどこまでも思考が広がっていく。

そういうときにどう思考を停止させるか?

 

もう、多少無理やりにでも眠るしかないのだ。

 

しかし広がり続ける思考の中では眠れるはずもなく、私は酒を嗜む程度に呑み、更に精神薬と睡眠導入剤を飲む。

もちろんちゃんと次の日のことを考えた量で、超短期型の睡眠導入剤しか服用しない。

(そもそも過去にODで未遂経験があるので軽い当たり障りのない薬しか処方して貰えないのはあまり人には言いたくないことのうちの一つ)

そうすると当たり前だが騒がしい脳が落ち着き、眠りに入りやすくなる。

 

自滅的で馬鹿みたいなやり方でしか眠ることができない。

 

自滅的でない、健康的な方法で眠りにつきたい。